Book

The Light

宇宙飛行士が宇宙で経験した、光を通しての至高体験。

個人で経験するにはあまりに強い至高体験によって、廃人同様に記憶を失った元宇宙飛行士が、記憶と愛と自分自身を取り戻す足取り。

宇宙は”無”で満ちていると教えられ思い込んでいた宇宙飛行士だったが、宇宙での船外活動中の事故(生命と精神の危機)を通して、宇宙はとんでもなく濃い”有”であると表現されている様子が印象に残った。

この説はフィリップ・K・ディックのVALISを思い出させる。あちらでは、宇宙は情報に満ちた「巨大にして能動的な生ける人工システム」であったが。

この作品では、宇宙に満ちている”有”は、神の圧だとか神の視線だという表現がされている。

そういえば映画インターステラーでは、「重力とは愛だ」という会話があったような。(なかったような)


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